お世話になります、営業のKです。
突然ですが、作家の村上龍が、映画監督として映画を製作した際に、
ハリウッドの映画プロデューサーに言われたことを書いたエッセイを急に、思い出しました。
「映画・物語は人が穴に落ちて這い上がるか、穴に落ちて死ぬ話しか2つのプロットしかない。」
ほとんどの物語は穴から這いあがるパターンばかりですが、
今回は「穴に落ちて死ぬ」方の、シュールなフィクションをご紹介します。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」
歌手のビョーク主演の映画。
盲目の女性が一人で生きていき、これでもかという
ぐらいつらい目に何回も遭遇します。しかもずっとです。
なのにミュージカルという手法をとっており、最後は
ハッピーエンドであって欲しいという観客の期待を見事に裏切ります。
自分の中では、何度も見たくない映画ランキング上位です。
上映中、とにかく悲しいことが執拗なまでに続きます。
「レディー・ジョーカー」
高村薫の小説です。
現代小説ではテーマとされなくなった差別や貧困。
この物語では表面化されていない社会の片隅にいる人々の
犯行動機を暗示しながら、グリコ・森永事件を模した企業恐喝の
犯罪を描いています。最後のシーンでいろいろなことがクリアになると
思いきや、もやもやした余韻を残しつつの傑作でした。
そのもやもやこそが、テーマになっていることにかなり後になってから
気づきました。
「12モンキーズ」
ブルース・ウィルス主演の近未来SF映画です。
この映画の構成がすごいのは、主人公の記憶をフラッシュバックさせながら
物語が進行することで、うっすらとオチを予想させるところです。
想定したことにはならないよな、という希望的観測を持ちながら見ていると
やっぱり悲しい話で終わります。
観客のうっすらした希望を最後になって奪ってくれます。
すべての物語はできればハッピーエンドであればいいのですが、
現実では、いい結果に結びつけるのは、自分(たち)の言葉や行動力であると信じ、
前向きスタンスで仕事をしている私たちに、ぜひご発注をお待ちしております。
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